膝関節の痛みとは？

　膝の痛みの原因となる主な病気は変形性膝関節症などの変性疾患、半月板損傷や側副靱帯や前十字靱帯損傷などの外傷、関節リウマチや偽痛風の関節炎等が挙げられます。

　学生やアスリートには半月板損傷などの外傷が多く、場合によってはMRIなどの検査が必要です。

　また、中高年になると変形性膝関節症が多いです。変形性膝関節症は膝関節の軟骨がすり減って関節が変形し、滑膜が炎症を起こして痛みを生じたり、膝関節内に水がたまったりします。

　男性と比べて女性は1.5～２倍多くみられます。症状は立ち上がりや階段昇降などの動作時痛、膝の曲げ伸ばしがつらくなり、正座が困難になる等の関節の動きを制限します。また、関節内の炎症により、過剰に作られた関節液がたまることで関節腫脹を認めることがあります。

　診断は触診での膝の内側や外側の痛み、動きの制限、腫れ、変形を調べます。Ｘ線撮影で診断します。

どの様な治療を行いますか？

　治療は理学療法では筋力強化訓練や関節可動域訓練、物理療法を行っております。

　薬物療法は湿布などの外用薬、消炎鎮痛剤などの内服薬や座薬の使用、そして関節内注射を行っております。

　装具療法は、患者さんと相談しサポーターや足底板、膝装具、杖の使用をお勧めします。

　予防法としては太ももの筋力強化、肥満の方は減量、正座を避ける、膝を冷やさない等があります。