学校保健運動器検診にて、学校医の指導を受けた児童等の診察も受け入れております。
捻挫
子供は10歳くらいまで骨、特に靭帯の付け根の骨が柔らかいため、足関節を痛めやすいのです。
そのため、捻挫だと思って、診察を受けると、実は捻挫ではなく、骨折していた場合があります。また、治療が必要な時期が遅れると、捻挫が癖になってしまいます。
捻挫を安易に考えやすい理由1・痛みが治まってきたから
捻挫はケガをした直後は痛みが強いのですが、比較的早く痛みが治まっていきます。
そのため、治療が必要な時にも関わらず、「今はあまり痛くない」と考えて、運動を続けてしまうのだと思います。
捻挫を安易に考えやすい理由2・スポーツ活動を止められるから
私は学生時代、空手をしていました。当時私は足が多少痛くても、「試合に出たい」と考え、自分の判断で空手の試合に出ていました。
お子様もケガを周りに伝えると、「スポーツの活動を止められる」と考えて、黙っているのかもしれません。
当院はスポーツを全面禁止とせずに、医学の理論に基づきながら、
・今自分ができることと、できないことは何か?
・今何の練習ならして良いのか、避けた方が良いのか?
・大事な大会はいつか?
などをご本人やご家族と相談しながら、治療していきます。
側弯症
脊柱を正面から見た時に左右に曲がっている状態を脊柱側弯症といいます。
肩の高さの違いや肋骨のふくらみなどが生じることがあります。女性の方が発症例が多いです。
診察では背骨を後ろから観察し、X線で変形の角度を測定します。
早期診断が大事なので、学校検診で側弯症の疑いがあると指摘されたら早めに受診してください。
足関節の列離骨折
足をひねり、外くるぶしが大きく腫れ、歩行も困難となることが多いです。
子供の場合には裂離骨折にも関わらず、単純な捻挫と診断されてきちんと固定しないと骨折部がつかないで成長し、不安定な足関節になる危険性があります。そのため、捻挫が癖になることがあります。
肘内障
5~6才でよくおこります。
子供が腕をひっぱられたら、痛がり、腕を下げたままで動かさなくなります。肘関節の中にある輪状靭帯がずれてしまい、生じます。
受傷機転が不明な場合にX線検査や超音波検査をする場合があります。
成長痛
3~12歳頃に生じるといわれています。
膝から足首まで、特に夜に痛みを訴えることが多いです。
成長痛はX線やMRI検査などで異常所見がなく、悪い病気が何も見つからない時に呼びます。
しかし、最初に検査で異常が認められなくても、後日他の病気を認めることもあります。
オスグッド病
ジャンプすると膝のお皿の下の部分が痛くなり、休むと改善します。しかし、またスポーツすると痛みを生じます。成長期に特徴な痛みです。
大腿四頭筋が膝蓋骨を介して膝蓋靭帯が引っ張ることにより、成長軟骨が剥離するために生じると言われています。大腿四頭筋の柔軟性の低下も指摘されます。
治療ベルトも効果的です。
シンスプリント
下腿の内側に痛みが生じます。走ると痛みは悪化し、安静にすると改善します。
扁平足や足関節の柔軟性の低下や下腿の筋力低下等も原因となります。疲労骨折との区別をすることが大事です。
X線検査や必要ならMRIも使用します。
治療は鎮痛剤などで症状を改善し、足底挿板を使用します。
ご自身の年齢が合致しないなどと早期に判断せずに一度当院までご来院下さい。