・老健、デイケア、訪問領域を勤務してきたが、クリニックは未経験だった当院の理学療法士のTさんに、院長がインタビューしました。 |
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Q:「老健、デイケア、訪問領域」の経験者にとって、クリニック勤務のイメージとはどのようなものですか?
率直に言って、クリニックでの勤務は大変だというイメージが強いと思います。
病院勤務の場合、患者さんを毎日みることができます。また、介護領域にいる理学療法士の特徴として、自分のペースで利用者さんと関わりたいという思いもあると思います。
一方、クリニックでは、患者さんを毎日みることができず、1~2週間に1回来院してもらう中で、結果を出す必要があります。
そのため、維持期・生活期経験がある理学療法士がクリニックで活躍できるかがどうかは気になっていました。
Q:クリニックへ転職する上で不安だったことや、期待していたことは何ですか?
不安だった点はこれまでの技術や経験を活かし、患者さんの症状を軽減・改善できるかに尽きると思います。
クリニックでは評価1つをとっても、スピード感を持って、その場で評価をしないといけません。そして、患者さんに現状やアプローチ方法を説明して、理解してもらう必要があります。
自分は肩・頚部疾患を担当したことがなかったため、対応できるか不安でした。ただ、不足している知識があれば、それを勉強していこうという覚悟は持っていました。
期待していた点でいえば、当院は物理療法がなく、徒手での治療がメインのため、様々な疾患や症状の患者さんをみることで、自分の技術力や経験値を高められることです。
Q:以前の勤務先での経験を、当院でも活かすことができている点、活かすことができなくなった点は何ですか?
当院でも活かすことができていることは、治療に関する考えです。
治療に関する考え方の1点目は、何の組織が痛みを出していて、どういうストレスがかかっているかです。2点目は生活期での経験を活かし、将来患者さんがどのような経過を追うか、現在のこの状態の悪化だけは防げるようにセルフケアを伝えています。
これにより、機能の落ち込みを緩やかにして、健康寿命や機能向上をはかることを意識しています。
活かすことができていない点はほとんどないのですが、1点挙げるとすれば、自宅の環境調整です。前職では劇的な改善が期待できない場合は、転倒予防を優先するアプローチに切り替えることもありましたが、当院ではそのアプローチはあまり必要がありません。
Q:転職する際にどのような条件を重視していましたか?
勉強会の補助費用があるかどうかです。理由としては、自分の知識力や技術力向上のためには、勉強会の参加が不可欠だと考えていたからです。
当院では勉強会費として、15万円を使えます。15万円を自由に使っていいクリニックは他になかなかないと思います。たとえ勉強会の費用負担があっても、病院やクリニック側からの指定や申請を出す必要があると思いますが、当院では自分が好きな勉強会を選べます。
さらに勉強会の補助を出してくれるということは、院長が理学療法士の技術向上に関心や理解のある職場だと感じたのも転職の決め手です。
Q:当院の人間関係や雰囲気について教えてください
当院の人間関係は「個」の要素が強いと思います。
当院ではみんなが自分の手技を基に自主的に考えて、やっています。当院はべたべたした感じでもなく、突き放す感じでもなく、分からないことを質問すると、院長や先輩スタッフが時間をとって、対応してくれます。
当院の雰囲気でいえば、治療の現場で緊張感を持ってやっているというか、理学療法というものに真剣に向き合っている雰囲気を感じています。
このように話すと、これから当院に転職を考える方にはプレッシャーを感じてしまうかもしれませんが、自分としてはこの雰囲気が合っています。
院長からのメッセージ
「覚悟を持っていた」という言葉を聞き、頼もしく感じました。これからも一緒に頑張りましょう!
次のページでは当院に既卒で入職した理学療法士達が座談会を開催しました。
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